和菓子職人

 どんな仕事?

四季折々の風情や物語を感じさせる作品を手仕事で生む

脈々と受け継がれてきた伝統的な和菓子から、その時代を反映した創作和菓子まで、手仕事で生みだすのが和菓子職人です。また、素材の持つ長所を存分に活かしながら四季折々の風情やストーリーを感じさせる作品を、指先で緻密に表現する仕事でもあります。一方で、作り手自らが店頭に立ち、作品の魅力を説明するなど、和菓子の作成から販売までを一貫している場合も多く、お客さんと直接触れ合えます。それだけに、ある時はやりがいになる声を、またある時は勉強になる貴重な声を直接聞くことができます。

 こんな人に目指してほしい

季節の移ろいを楽しむ和の心を菓子づくりに映し出す

和菓子は味、舌触り、香り、意匠などにわたるまで計算された一つの作品であるため、工程の手順の些細なミスがすべてのバランスを崩してしまうほど繊細です。そのため、作業工程の一つ一つを頭の中で組み立てることのできる方が相応しいといえます。また、時に伝統という一つの枠に収まるのではなく、独自の個性で作品を生みだすゆたかな創造力もあれば、独立後も次から次へとオリジナルの作品を生みだすことができるでしょう。一方で、素材の善し悪しを見抜く、確かな知識・眼も求められます。もちろん、これらの能力は入社後に習得すれば問題ありませんが、自発的に学んでおけば入社後の仕事の慣れも早く、入社時のアピールポイントにもなるでしょう。

 和菓子職人への道

弟子入り後、修行を経て一人前に。
近年では女性も活躍

和菓子職人になるには、義務教育修了後、専門学校などで和菓子独自のスキルを習得後、和菓子店などに弟子入りし修業に励み、一人前を目指します。また、一人前になるまで10年を要するといわれるほど厳しい世界ではありますが、信念を持ち修行に努めれば、決して乗り超えられない壁ではありません。ちなみに、和菓子職人を目指す方の傾向も変わってきており、近年では多くの女性職人が活躍しています。

この職人がつくるモノ・コト 団子 まんじゅう 羊羹(ようかん) 大福など
このワザに関わる資格 製菓衛生士、菓子製造技能士