どんな仕事?
的確な判断・アドバイスで酒造りを管理
酒造りに直接たずさわる蔵人(くらびと)を集め、酒造りを行う長(おさ)が杜氏です。麹(こうじ)造りや酒母(もと)造り、三段階に分けて酵母の増殖を促進させる「段仕込み」。そして、発酵を終えた醪(もろみ)を圧搾機で搾り、清酒と酒粕(さけかす)に分ける「搾り」。杜氏は、これらの工程の進行管理はもちろん、蔵人の頭領として出す的確なアドバイスで、お客様に喜んで貰える良質なお酒を生みだします。また、蔵人が酒造りに没頭できるように、オープンな人間関係を築くなど、良好な職場環境をつくることも大事な仕事の一つです。
こんな人に目指してほしい
忍耐力と協調性で、自慢の酒をつくる
数ヶ月をかけて行う酒造りの間、寝食を共にし、協同生活をする場合がほとんどですので協調性が大切となります。さらに、酒造りはチームワークが欠かせない仕事ですので、必然的にコミュニケーション能力も必要となります。また、酒造りは朝早くから行われるのですが、見習いの段階では先輩方より早く起きて雑用や仕事の下準備をすることも多く、強い忍耐力が鍵となります。「友人や両親にも自慢できる酒を造る杜氏になりたい」など、確かな将来像を描けていれば、きっと乗り越えられるはずです。
杜氏への道
杜氏や蔵人の仕事ぶりを
見学してみよう
杜氏になるには、特に資格は必要ありません。現在、活躍する蔵人や杜氏の経歴はさまざまで、高卒や大卒のほか転職組も多く、酒造工場の門戸が、広く開かれていることがうかがえます。ちなみに、最近の就業者の傾向としては、女性の方も増えてきています。まずは岩手や新潟、兵庫といった杜氏の数が多い県の酒造り工場を見学するなどして、酒造りを肌身で感じてみるのも良いでしょう。そうした体験を通して「この人に付いていきたい」と思える杜氏を探し出し、その思いを伝えてみることも杜氏になる方法の一つといえます。また、醸造科のある短大や大学もあり、そこでまず、しっかり知識を身につけるのもいいでしょう。
この職人がつくるモノ・コト | 清酒 焼酎 |
このワザに関わる資格 | 酒造技能士 |
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