どんな仕事?
段差、ずれもなく、部屋のサイズにピタリと合わせる
古くから床材として用いられた畳をつくる職人です。畳は、主に畳表(たたみおもて)、畳床(たたみどこ)、畳縁(たたみべり)の3つの部品で構成されており、これらの部品を組み合わせて畳を製作します。畳職人がまず行うのが、畳を敷きつめる部屋の採寸(サイズを測ること)。どんなに正確に家を建てても、部屋は多少ゆがむもの。同じ8畳でも建物によって異なるため、部屋の寸法に基づき、畳の大きさを決めます。その結果、部屋にぴったり合う畳が完成するのです。また、メンテナンスも仕事のひとつ。数年を経て傷んだ畳を、表替え(畳表だけを新しく張り替え)、裏替え(畳表を裏がえして張り直す)で修復するなど、長く使えるようにします。
こんな人に目指してほしい
手作業をこなす繊細で、器用な手先
中国から伝承された文化が多い中にあって、畳は日本特有のもの。日本オリジナルの文化を継承したいと思っている人や、畳が好きな人に向いています。一方、部屋の大きさにピタリとすき間なく畳を敷く必要があるため、繊細な技が要求されます。もちろん機械により、0.3ミリ誤差まで抑えることができますが、それは職人の技があってこそ。藺草(いぐさ)などの畳の材料となる植物の特性を見極める必要があります。畳の温もり、心地よい香り、やさしい座り心地には、職人の思いが敷きつめられているのです。
畳職人への道
畳製造会社への就職。
職業訓練校でも学習可能
資格や学歴は、特にいりません。一般的には、畳職人のもとへ弟子入りしたり、畳製造会社への就職で道が開けます。畳製造会社のホームページや求人サイトを確認して、見習い募集を探しましょう。他には、職業訓練校で基本的な技術を学んでから、就職する方法もあります。
この職人がつくるモノ・コト | 畳 |
このワザに関わる資格 | 畳製作技能士 |
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