そば職人

 どんな仕事?

そばを打ち、ゆで、振る舞う。「水回し」が食感を左右

全国各地に風土を活かした様々なそばがあるように、身近な食べ物として食されてきたそば。仕入れたそば粉、または原料となるそばの実を自ら挽いたそば粉を使い、そばを打ち、ゆで、具や薬味などと共にお客さんに振る舞うのがそば職人です。そばづくりにおいて、良質な水やそば粉選びが大切なのはいうまでもありませんが、味や香り、食感までも左右する「水回し」というそば粉と水を均等に馴染ませる工程も重要です。そば粉に対して水が少なすぎてはパサつくため一塊にまとまらず、水を加えすぎれば、粘りがなくなり、容易にまとまらず破れてしまう。こうした繊細な感覚が必要とされる作業が多いのもそば職人の仕事の特徴です。

 こんな人に目指してほしい

経験に基づく確かなカンで、そば生地の出来を見極める

経験に基づく確かなカンで、そば生地の適度な柔らかさを見極めるのが、そば職人。そのため、素材の状態を見極める感性が必要です。また、そば打ちは、温度・湿度などにも大きく影響されるため、どういった気候条件においてどんなそばが仕上がるのかを研究する熱心さがあると、そば打ち技術も一層磨かれます。そば粉を練った生地をのばす「のし」の工程では、生地が乾燥しないように素早く作業しなくてはなりません。ほかにも、そばの原料となるそば粉やそばつゆの原料となるかつお節など素材の良し悪しの見分け方、そばつゆの作り方やてんぷらのつくり方なども知っていれば、現場ですぐに活かせることでしょう。何より「自分のつくった料理で誰かをもてなしたい」といった強い思いを持った方に目指して欲しい仕事です。

 そば職人への道

まずは、そば打ちスクール等で
仕事を体感するのがお薦め

最初からそば職人を目指すのではなく、まずはそば打ちを教えてくれるスクールや講座などで、気軽にそば打ちを楽しむことをおすすめします。そば職人を本気で目指すのであれば、老舗有名店の職人に弟子入りするのも良いでしょう。しかし、老舗有名店のそば職人であれば、自ずと弟子入りの競争率は激しくなるので、誰にも負けないそば職人への熱い思いが必要となります。弟子入り後の修行中は、そば打ちやそばつゆづくりの技術のみならず、てんぷらなどの調理法、さらには経営のノウハウも学んでおくと、のちのちの独立開業時にもたいへん役立ちます。

この職人がつくるモノ・コト そば
このワザに関わる資格 調理師 専門調理師・調理技能士
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