どんな仕事?
飛鳥時代から続く伝統的な技法で、寺社を建築・修理
神社や寺院の建築および修理を手がける大工です。特に国の重要文化財になっている建築物の修理・修復では、数百年以上前の寺社に携わるため、歴史や芸術、文化など、幅広い知識と高度な技術が求められます。その技は、国から選定保存技術に指定され、文化財の保存のために不可欠な技術として継承。また、梁や柱、屋根といった複雑な形・曲線をした伝統的な寺社は、宮大工の腕次第で保存状態が決まるといわれています。京都や奈良にある古い寺社も、宮大工のおかげで、今日まで保存されてきたのです。
こんな人に目指してほしい
歴史・文化・技術をコツコツと習得。自分で考え、工夫
「数百年先に自分の仕事を残したい」「歴史的な建築物に携わりたい」「木に触れることが好き」「自分自身で試行錯誤することが好き」。これらに当てはまる人に向いているといえます。宮大工になるには、棟梁や先輩から、手取り足取り教えてくれることはほとんどなく、見て聞いて感じて、技を盗もうとする姿勢が重要です。さらに、飛鳥時代から培ってきた歴史的な技法を身につける必要があるので、根気がいります。また、宮大工は20本以上のノミをはじめ、数百の道具を駆使するので、道具を大切にする心も必要な要素です。
宮大工への道
寺社建築を担当する会社へ。
10年以上の修行で一人前に
宮大工は伝統的な技術を伝承するため、師匠と弟子という関係が一般的。寺社建築を手掛ける建築会社や工務店への就職、宮大工への弟子入りで第一歩を踏み出せます。寺社を修理・建築する会社を調べるには、日本伝統建築技術保存会(www2.ocn.ne.jp/~nidenken)に加盟している工務店や建築会社に問い合わせるのも手です。10年以上の修行期間を経て、一人前として認められます。
この職人がつくるモノ・コト | 寺社仏閣 |
このワザに関わる資格 | 建築大工技能士、一級・二級建築士、木造建築士 |
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