どんな仕事?
紙の質、印刷インキを考えて美しい印刷物をつくる
本や雑誌などの紙をはじめ、金属やプラスチックに印刷を施す職人です。印刷方法は、平版印刷(へいはん/一般的なカラー印刷)、凸版印刷(とっぱん/凸部分にインキを付けて印刷)、凹版印刷(おうはん/凹部分にインキを詰めて印刷)、孔版印刷(こうはん/孔をあけて印刷)の主に4つ。その日の湿度・温度や、紙質を見極めてインキの量を調節するなど、高度な技術が要求されます。チラシやパンフレットなどの広告物を印刷する場合、仕上がりによってその効果の良し悪しに影響するため、大きな責任もあります。熟練したワザがいるのです。また、現場ではDTP(印刷物のデザインやレイアウトをパソコン上で行いデータ化すること)化が進んでおり、印刷作業もより効率的になっています。
こんな人に目指してほしい
色や紙が好き。コンピュータ作業も苦にならない
写真やデザインをクライアントのイメージ通りに印刷するために、色に対する感性が優れていると有利です。例えば、同じ赤いバラでも、花によって花びらの色は微妙に異なるでしょう。同じ赤いワインといっても種類によってその赤は違うはずです。このように、微妙な色彩感覚が試されます。また、印刷インキと紙の性質を知ることも重要。どんな紙とどんなインキが相性が良いのかといった勉強も必要です。作業現場では、コンピュータ化が進んでいるので、DTPの知識も欠かせません。どうしたら効率的に高品質の印刷物ができるのかを、考えるくせを持っておきましょう。
印刷工への道
直接、印刷会社へ就職。
3年以上の経験で一人前に
学歴や資格は特に問われません。印刷の技術や知識を学べる大学や専門学校、職業訓練校もありますが、印刷会社への就職が一般的です。現場で仕事をしながら、経験を積みましょう。一人で印刷機を操れるようになるには、3年以上かかるといわれています。
この職人がつくるモノ・コト | 書籍・雑誌、ポスター、パッケージ、各種カードなど |
このワザに関わる資格 | 印刷技能士、印刷生産士、DTP検定、製版技能士、製本技能士 |