どんな仕事?
木、粘土、金属、着色。伝統工芸のワザが凝縮
鉄、銅といった金属を溶かして砂などで作成した鋳型(いがた)に流し込んで製作する職人です。釜や鉄瓶のデザインを紙に書き起こして木型をつくることから始まり、砂・粘土を用いた鋳型の製作、金属の溶解を経て、鋳物を生み出します。仕上げに、着色をするなど、様々な技法が息づくため、鋳物作りをマスターすれば、どんなものでもできるといわれています。心落ち着かせる音色で大晦日に鳴り響く除夜の鐘も、鋳物です。使い勝手はもちろんのこと、デザイン性も豊富で多用なニーズに応えています。
こんな人に目指してほしい
自分の作品を自分でプロデュースする力
鋳物職人は、木、砂・粘土、金属などを総合的に扱うため、日頃から自然とふれ合う人におすすめです。また、デザインから仕上げまで、ひとりで全ての仕事を行う場合もあり、責任感が問われます。職人として自立するには、生産者、販売、ユーザーと向き合って築きあげるプロデュース力が必要です。ゆえにデザインもできて、商売もできる人が求められています。現在、鋳物にも新しいデザイン・感性が重要となってきているので、若い世代が活躍できる機会にも恵まれていると言えるでしょう。
鋳物職人への道
鋳物製造会社に就職して
経験と資格でキャリアアップ
特別な資格等は必要ありませんが、鋳物製造会社では工業高校を卒業した人が多いようです。また、山形鋳物の鋳物職人である増田尚紀氏が、東北芸術工科大学で講義を実施するなど、大学でも学ぶことができます。
この職人がつくるモノ・コト | 茶釜、鉄瓶、花器、鉄鍋、置物、銅器 |
このワザに関わる資格 | 鋳造技能士、金属溶解技能士 |
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