どんな仕事?
伝統的な木造船を、曲げ・削りなどの技でつくる
主に木造船をつくる職人です。木造船は、漁船や丸子船(まるこぶね/琵琶湖で使われる輸送船)、屋形船などの和船と、ボートやヨットをはじめとする洋船があり、どちらも伝統技術で造船します。木材の選別から設計、施工を一貫して取り組む船大工が多く、長い年月をかけて仕上げています。そこには、曲げや削りといった技が息づいているのです。また船大工は「道具をひと目見れば、腕前がわかる」といわれるほど、道具を大切にします。50年以上使われ続ける鋸(ノコギリ)など、道具の手入れに余念がありません。
こんな人に目指してほしい
道具や船主の思いを大切に。素材選定から最後まで担う
伝統的な船をつくりたい人、素材選びから最後まで携わりたい人、木に触れる仕事がしたい人におすすめします。船大工で重要なのは、船主の思いを実現すること。どんな船に乗りたいのか、何のために船に乗るのかなどを考えて、船づくりを慎重に行わなければなりません。多くの船大工が共通して「うれしいこと」に挙げるのが、進水式。完成した船は、まるで子供のようだといい、進水式を何度味わっても感動するそうです。船に対する愛情も、不可欠な要素です。
船大工への道
直接現場で技を盗む。
一人前になったら独立も
特に学歴や資格は必要ありません。漁船や屋形船などをつくる和船の造船会社やヨットといった洋船の造船会社への就職や船大工への弟子入りが望ましいです。伝統的な技法は、親方や先輩の技を見て・聞いて盗む形が多く、自分で考えて工夫する力が必要です。修行後、独立の道を開くことができます。
この職人がつくるモノ・コト | 木造船 |
このワザに関わる資格 | 特にありません |
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