寄席囃子

 どんな仕事?

落語、漫才、奇術、曲芸などの演芸を盛り上げる演奏者

落語や漫才、奇術といった演芸で、出演者が高座(こうざ/舞台)に登場する時などに音楽を演奏する演奏者です。寄席囃子は大きく出囃子(でばやし)と地囃子(ぢばやし)の二つに分類され、前者は落語家や漫才師が高座にあがる際にテーマソングのように流れる音楽を、後者は奇術師や曲芸師が演芸中に演奏する音楽を担当します。主に歌や三味線をひき、笛、太鼓なども演奏。出演者が行う芸によって、長唄(ながうた/三味線音楽のひとつ)、浄瑠璃(じょうるり/三味線伴奏の語り物)、民謡を演奏するなど、多彩な曲で演芸を盛り上げます。

 こんな人に目指してほしい

あらゆる邦楽をマスターし、場の雰囲気を大切にする

演芸の仕事に携わりたい人、裏方として人々を楽しませたい人に向いています。寄席囃子は、芸によってテーマソングやバッグ音楽が異なるため、あらゆる曲をマスターする必要があります。長唄や民謡など、昔から受け継ぐ歴史深い音楽を習得しなければなりません。また、高座で催される演芸の様子を見ながら演奏するので、集中力も大切です。出演者、場の雰囲気、高座の様子など、すべてに配慮することで初めて一人前の寄席囃子と言えます。

 寄席囃子への道

弟子入りや研修生として
音楽の歴史、曲、作法を学ぶ

学歴や資格は特に必要ありません。寄席囃子の師匠への弟子入りや、養成の機関で研修生になることで第一歩が踏み出せます。長唄、三味線、小唄、作法など、学ぶことは多くあります。そんな中、腕を磨いて認められれば、落語家が登場する際の出囃子として、三味線と歌を担当することになります。

この職人がつくるモノ・コト 寄席、演芸場でのお囃子
このワザに関わる資格 特にありません
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