提灯づくり職人

 どんな仕事?

和紙と竹で組み上げる。風情豊かな提灯の表情

お盆やお祭りの際に使われる提灯をつくる職人です。提灯は、火袋(ひぶくろ/おおう紙の部分)の製作、木地づくり、和紙の絵付け・加飾、仕上げなど、それぞれの職人が分業で生産します。例えば、絵付けは絵師、火袋製作は張師(はりし)、木地づくりは木地師が携わります。提灯の主な素材は、和紙と竹ひご。基本的には、竹ひごで骨組みを作製し、和紙をはり、図柄を描いて仕上げて完成です。太さ0.4ミリしかない竹ひごで骨をつくることや、骨組みの上に薄い和紙をはる技術など、熟練した技が必要です。

 こんな人に目指してほしい

極細の竹と薄い和紙を操る手先の器用さ

季節を感じさせる提灯をつくりたいと願う人はもちろん、絵を書くことが好きな人、竹と和紙といった自然素材に触れたい人などにおすすめです。提灯づくりは、木をあつかう木地師、美しい図柄を描く絵師、火袋を製作する張師と多くの熟練工が携わるため、自分の好みに応じた職種を選ぶことができます。また、それぞれの職人の思いがひとつになる提灯は、コミュニケーション能力も大切。次の職人が仕事をしやすいように、心がけることが重要です。

 提灯づくり職人への道

福岡県と岐阜県が主な生産地。
学校を卒業して製作会社へ

学歴や免許は特に必要ありません。中学・高校を卒業後、提灯づくり職人への弟子入りや製作会社への就職で経験を積むことができます。有名な生産地は、福岡県(八女提灯)と岐阜県(岐阜提灯)。まずは、生産地を訪れて、本場の提灯づくりを見学しましょう。

この職人がつくるモノ・コト 提灯、大内行灯
このワザに関わる資格 特にありません
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